アップル2期連続の減収減益。サービス売上は16%増加もiPhone17%減少が響く。

アップルは4月30日、2019年1-3月期の決算を発表しました。

売上高は前年同月比5%減少の580億ドル(6.4兆円)、純利益は16%減少の115億ドル(1.3兆円)で2期連続の減収減益となりました。減速の主な要因は、中国で不振が続くiPhoneの売上で、前年同期比で売上が17%減少しています。iTunes/Apple Music/iCloudを始めとするサービス売上は好調でしたが、売上規模の大きなiPhoneの不振を補えなかった模様です。

しかし、ながらこうした売上減少はアナリストの予想通りだったことに加えて、750億ドルの自社株買いによる株主還元策が評価されたため、決算発表後の株価は5%を超える上昇を見せ、時価総額は昨年8月以来の1兆ドルに近づきつつあります。

アップルの決算ポイントを以下にまとめます。

  • 止まらないiPhoneの売上減少。スマホメーカーのサムスン・グーグルに続き、悪い流れを止められず
  • サービス売上はiPhoneの売上減少を補えないものの、力強い成長を継続
  • 低迷する売上の中で、iPadとウェアラブルは好調

iPhoneの販売は不振

アップルに先駆けて発表したサムスンやグーグルの決算では、高価格帯のスマートフォン売上の相次ぐ不調がニュースになりましたが、アップルは両社ほどではないにしろ、iPhoneも大きな売上減少を避けられませんでした。

4月30日、アップルに先駆けて発表されたサムスンの2019年1-3月期の決算では、営業利益が前年同期比60.2%減で、主な要因はメモリなどの半導体事業の不振でしたが、スマホを中心とするIT&モバイル部門の営業利益も40%減を見せて、スマホメーカーの苦戦を象徴する印象的な出来事となりました。

世界のスマートフォンの販売数は2018年に減少に転じており、アップルに限らずスマートフォンメーカーの全体売上減少は、今後も続くと思われます。

サービス売上は好調もiPhone売上を補えず

アップルは低迷するiPhoneの売上減少の歯止めをかけるために、サービス事業の売上拡大を目指しています。2019年1-3月期でも、16%の成長を示していますが、2019年は数多くのサービスが展開予定で、今後サービス売上がアップルの大きな売上の柱になることが期待されています。

定額制でニュースや雑誌を読めるApple NEWS+はアメリカ・カナダで既に展開開始しており、そのサービスエリアを今後徐々に拡大していく予定です。

夏以降には、ゴールドマン・サックスと共にクレジットカードのApple Cardの利用開始の他、ゲーム定額サービスApple Arcade,さらにオリジナル映像コンテンツ配信のApple TV+など、次々と定額制サービスを展開していく予定です。

しかし、2019年1-3月期でiPhoneの売上はアップル全体の約半分占める310億ドルに対して、サービス売上はわずか約115億ほどの規模しかなく、すぐにiPhoneの売上減少をカバーできるものではありません。今度しばらくの間は、アップルはかつての主力製品の売上減少に耐えつつ、新規事業を展開しなければならないチャレンジングな時期が続きます。

iPadとウェアラブルは好調。

アップルの決算では、最大の収益源のiPhoneと、次の売上の柱となるサービス事業に注目が集まりがちですが、規模が小さいながらiPadの売上は前年同期比21.6%増、ウェアラブルデバイス・ホームアクセサリ(iPhone/Mac/iPadを除いた機器売上)は同30.0%増加と順調な成長を見せています。

ともに主力のiPhone売上の6分の1以下と規模が小さいために、こちらの業績がアップル全体に及ぼす影響は大きくないですが、全体の売上が落ち込む中での20%,30%成長は製品としての勢いを感じる成長率です。