研究室で幹細胞から培養したハンバーグを、5年以内に販売へ。

英国バース大学の研究室では幹細胞を培養して食用肉を作る研究をしており、赤みと脂身のきれいなサシの入った肉を作ることは難しいもの、より簡単なハンバーガーやミートボール用の肉を今後5年間以内にスーパーで発売する計画を立てています。

過熱する人工肉の取り組み

この数年間、人工肉に関するニュースを耳にすることが非常に多くなっています。

国連の食糧農業機関(FAO)によると、世界的な人口増加を理由に2000年から2050年にかけて食肉需要は2倍になると言われており、従来の畜産を拡大するだけでは需要に追いつかないこと、また従来の畜産の規模を2倍に拡大させるのは環境負荷が大きいことから、代わりとなる手段として人工肉が脚光を浴びています。

4月1日のバーガーキングの人工肉を使ったハンバーガーの開始や、4月2日のネスレによる人工肉ビジネス参入のニュースで、注目を集めたのは、遺伝子組み換えした大豆や麦などの植物由来のタンパク質を用いて限りなく肉の見た目と味に似せた人工肉ですが、牛の幹細胞から培養して食用肉を作るアプローチで取り組んでいる研究者もいます。

ただし、問題なのは幹細胞を培養して作る場合のコストです。従来の手法では、100グラムあたり20万円かかるなど、費用の面で現実的ではありませんでした。

バース大学、安価な培養方法で5年内に人工肉の販売を目指す

しかし、英国バース大学のMarianne Ellis博士の研究室では、”ゴースト・グラス”と呼ばれる特殊な処理を加えた葉っぱの上に、牛の幹細胞を整列させて培養する方法で、安価に食用肉を作りだそうとしてます。

葉は表面に縞模様があるため、牛の幹細胞が筋肉の組織のように育てるために絶好の場になると、Ellis博士は考えています。

ステーキのような肉の切り身には結合組織、血管、脂肪細胞があり、それらをこの手法で再現するには複雑すぎますが、ハンバーガーやミートボール製品であれば、今後5年間でスーパーで販売する計画を立てています。


参考記事:

米バーガーキング、人工肉を使ったハンバーガーを試験販売。

ネスレ、人工肉ビジネスに参入を表明。欧米で販売開始へ。