ネスレ、人工肉ビジネスに参入を表明。欧米で販売開始へ。

ネスレは、完全に植物由来の「肉」でありながらも、味や見た目まで牛肉そっくりと話題の人工肉を販売を開始する計画を明らかにしました。4月中に欧州で、また2019年内には米国でも販売を開始すると見られています。

前日の4月1日には、バーガーキングが米国でも肉を使わない人工肉のハンバーガーを試験的に販売を開始した報道が出ており、人工肉を巡る競争がにわかに加熱しています。

ネスレも参入を表明した人工肉とは

植物由来の成分を使って、味も見た目も「肉」そっくりに作った人工肉の肉のことで、多くは大豆や麦のタンパク質を原料にして作られます。ベジタリアンでも食べることができ、厳密な衛生管理も可能で、従来の畜産と比べて地球への環境負荷が少ないなどの利点がありますが、今までは高価でなかなか普及が進みませんでした。

しかし、近年では技術の進歩で価格が下がり、今後従来の肉と同程度の価格まで下がるとの試算もあって、欧米を中心に急速に普及しています。

英ガーディアン紙によると、2017年のヨーロッパとアメリカでの人工肉の成長率はそれぞれ27%と36%で、世界全体では前年比16%拡大しています。また、2027年には市場規模は数十億ドルに成長すると見られています。

一方で遺伝子組換え技術も使っているなど、人工肉を食べることに抵抗を感じる人も少なくありません。

4月に欧州、年内に米国で販売開始

4月2日、ネスレは大豆のタンパク質をベースにした人工肉を使ったハンバーガーの販売を開始するとの計画を明らかにしました。世界的な加熱するベジタリアン向けフードの競争にネスレも参戦する形になります。

明らかにされた計画によれば、ネスレが保有するベジタリアン向け食品ブランドのガーデン・グルメから、人工肉を使った「インクレディブル・バーガー」が今月販売予定で、まずドイツ・オランダ・スウェーデンで販売が開始されます。また、2019年年末には、食品ブランドのスイート・アースから、「オウサム・バーガー」の名前で米国でも販売が開始予定です。

ネスレが人工肉ハンバーガーの販売計画を明らかにする前日の、2019年4月1日には米バーガーキングが試験的に人工肉を使ったハンバーガー「インポッシブル・バーガー」の販売を開始しており、世界的に人工肉を使ったハンバーガーの競争に拍車が掛かかっています。

米バーガーキング、人工肉を使ったハンバーガーを試験販売。

ネスレの人工肉は、大豆のタンパク質をベースに小麦、ビーツの根を含み、見た目を肉に似せるために人参やパプリカを使ったものを使用しています。ネスレは、自社の人工肉ビジネスが10年以内に、10億ドルの売上規模になると試算しています。

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