パイロットレスの空飛ぶ自動運転タクシー、欧州初のデモ飛行を実施。

image:EHang

中国のドローンメーカーEHang社とオーストリアFACC社は、オーストリアのウィーンのサッカースタジアムで「空飛ぶタクシー」と呼ばれる、2人搭乗可能でパイロットなしで自動操縦を行うドローンの試験飛行を、ヨーロッパで初めて実施しました。

今回実証実験を行ったEHang社と、航空宇宙事業を手がける中国AVIC社が所有するオーストリアFACC社は2018年に戦略的提携を結んでおり、乗客用・産業機器用・緊急医療品用の自動短距離飛行サービスの提供を目指して開発を行っていました。

ヨーロッパで初の空飛ぶタクシーの試験飛行を実施

自動車メーカーが自動運転を試験しているように、搭乗型ドローンを開発するFACCとEHangは2019年4月4日に、ヨーロッパで初めてとなるパイロットなしの自動運転ドローン「空飛ぶタクシー」の試験飛行を実施しました。

試験飛行したドローン「Ehang216」は16個のプロペラを備えており、重さ750ポンドのスリムな機体に2人の乗客を乗せることできます。また、短距離用に作られており、1時間あたり最大150kmで約30分の飛行が可能だと言います。

今回の試験では、オーストリアのウィーンにあるサッカークラブの本拠地であるゼネラリ・アレーナを使って行われ、空気中でスタジアムを一周し、数分間の飛行を経て、無事に着地しました。

FACC社によると、すでに33万6000ドルのドローンを数多く注文を受けており、その需要は中国で最も高いといいます。

FACCの最高執行責任者であるRobert Machtlinger氏によると「パイロットなしで都市を移動することは可能であり、それは夢ではありません。技術的には、実現しています」と自信をのぞかせました。また、このビジネスが軌道に乗るのを妨げているのは規制であると付け加えています。同氏によると、他の航空機やヘリコプターとの通信を規制や、空飛ぶタクシー用の交通規則を規定する必要があるそうです。

空飛ぶタクシーに向けた法整備に前向きなオーストリア

一方で、今回の試験が行われたオーストリアは、必要な規制の整備に前向きでありNorbert Hofer運輸大臣は、速やかに制定するための国際的な努力を支持していると述べています。「オーストリアがこれら無数の空飛ぶタクシーが建設される場所になることを願っている。そして、これらのタクシーが空中で飛行することを期待している」と述べています。

自動運転の次にブームが来る空飛ぶタクシー

空飛ぶタクシーを手掛ける企業は、EHangやFACCだけではありません。Uberやエアバスやボーイングから半導体メーカーのインテルに至るまで多岐に渡っており、次の10年で自動運転の車の次にブームが来る技術として注目が集まっています。

米金融大手モルガン・スタンレーは、2040年までに自動飛行の関連産業が2兆9000億ドル(約320兆円)に達すると予測しています。