ソフトバンク・トヨタら、Uber自動運転部門へ10億ドル出資か。

ウォールストリート・ジャーナルによると、ソフトバンクビジョンファンドらは、タクシー配車ビジネス大手のUber(ウーバー)の自動運転部門に対し、10億ドル(約1,100億円)以上の出資を競技しており、合意間近と見られています。まだ協議は流動的ではあるものの、同意にいたれば来月4月にも発表がある模様です。

また、ロイターによると出資側の企業はソフトバンクだけでなく、トヨタの名前もあがっていると報じられています。

Uberは早ければこの夏にも新規株式公開(IPO)に向けて準備を進めており、時価総額は1200億ドルに達する見込みです。同社の自動運転部門の事業価値は50億─100億ドルとされています。

今回の投資が合意に至れば、先行投資がかさみむUberにとって、この夏予定しているIPO(株式上場)を前に貴重な資本増強になる模様です。


編集後記:Uberに出資するソフトバンクとトヨタの狙いを考察


後手に回るUber自動運転開発を加速させたいソフトバンク

なお、ソフトバンクは2018年1月にUberへの12.5億ドルの出資をし、Uberの株式の15%を保有する大株主になっています。よって、今回の投資は、ライバルに出遅れているUberの自動運転開発を、ソフトバンクが追加投資をすることで加速させたい可能性があります。

2018年、Uberはアリゾナ州で歩行者への人身事故を起こした後、9ヶ月の間、自動運転の実証実験を中止していました。一方で、ライバルのグーグル自動運転開発チームがスピンオフしたWaymo(ウェイモ)社は世界で初めて自動運転によるタクシー配車サービスを実現し、GM(ゼネラル・モーターズ)傘下のクルーズ社も実証実験でWaymoに次ぐ長距離での安定走行を誇るなど、大きくライバルに溝を開けられていました。

参考記事

グーグルの自動運転Waymoが大きくリード。自動運転開発競争に終止符か。

配車ビジネスへのトヨタの危機感

また、トヨタUberへの出資の背景としては、自動運転開発での遅れ、およびUberやLyft(リフト)タクシーなどの配車ビジネスの流行りで、車販売数が減少する傾向への危機感があるものと見られています。

Business Insider(ビジネス・インサーダー)によれば、タクシーの配車ビジネスにより、人々は車を所有するものから、必要な時に呼び寄せるサービスに変わりつつあると結論づけています。欧米では既に、車の生産台数は減少しているデータが上がってきており、こうした傾向は長期的に続く可能性が極めて高いです。

  • イギリスでは2019年1月、自動車の生産台数が前年同月比で18.2%減り、8カ月連続の減少。
  • ヨーロッパ全体では、同6%減少。
  • アメリカでは、自動車の登録台数が約10%減少

「自動車を所有する時代」が今、終わろうとしている(Business Insider)

このような状況を危惧した車製造メーカーのトヨタが、資本に余裕があるうちに、配車ビジネス大手のUberに近づいた可能性は想像に難くないです。