VW、AWSで自動車産業クラウドの開発を正式に発表。

フォルクスワーゲン(VW)は2019年3月27日、アマゾンと共にAWS上で自動車産業用クラウド(VWインダストリアル・クラウド)を開発するとプレスリリースで正式に発表しました。2019年末までにインダストリアルクラウドで最初のサービス・機能を稼働させることを当面の目標に、既に両社は動き出しています。

VWのプレスリリースの要点は以下のとおりです。

  • VWインダストリアル・クラウドはVWグループの全ての施設の全てマシンと工場とシステムのデータを統合する
  • 本取り組みの主な目的は、工場の生産性の劇的な改善すること
  • VWには世界中に部品の供給パートナーが1,500社30,000拠点以上いますが、長期的にはインダストリアルクラウド上で、世界中のサプライチェーンを統合管理する予定
  • 自動車向けのインダストリークラウドはオープンにする予定で、既に大手企業と交渉をしている。

VWがインダストリアル・クラウドを構築する背景・目的

VWのヘルベルト・ディースCEOは、世界の工場の生産性を2025年までに2018年比で30%向上させる目標を2018年に掲げていました。VWはアウディやランボルギーニなど傘下のVWブランドを含めると、世界中に122の工場を保有していますが、それぞれの工場毎に使用されているシステムが異なり、生産工程に非効率が発生していました。

そこで、VWは全ての施設でシステムを統合し、生産計画から在庫管理までシームレスに全ての工程を同じシステムでIT化して、工場における劇的な生産性向上を図ることを目標に、自動車産業向けクラウド「VWインダストリアル・クラウド」の構築をはじめています。

クラウド提供会社の選定にあたっては、モノのインターネット(IoT)や、人工知能(AI)の機械学習、コンピューティングサービス全てを持つアマゾンのクラウド(AWS)を選択しています。

VWインダストリアル・クラウドでは、全ての工場のデータを集めて分析をかけることで、工程のムダ・ムラを早期に発見することができます。生産のボトルネックになっている部品の早期特定、プロセスの中断の早期検出と解消、機械設備のより効率的な運転を実現することができるとしています。

他社を含むオープンインダストリープラットフォーム

長期的には、VWグループのグローバルサプライチェーンである1500社を超えるサプライヤとパートナー企業を含む3万以上の拠点でVWインダストリアルクラウドが使用される可能性があると、VWは構想を練っています。

また、クラウドプラットフォームは他の自動車会社に対しても、オープンにする考えもある模様で、VWインダストリアル・クラウドへの移行を検討している大手企業との具体的な交渉をすでに進行中しています。

2019年末稼働を目指し、既に140のプロジェクトを組織

プレスリリースによると、VWとアマゾンの両社の専門家は既にインダストリアル・クラウドの開発に着手しており、今後約220人の専門家がこれらのプロジェクトに取り組むとのことです。

チームはすでに140のプロジェクトが設定されており、例えば、工場外でのトラックでの商品の移動を追跡するサービス(車両位置特定サービス)や工場間で生産性を分析するサービスの開発などのプロジェクトがあります。

2019年末までにインダストリアルクラウドで最初のサービス機能を稼働させること当面の目標としています。

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